鹿島アントラーズ


鹿島4−3C大阪


何故戦争はなくならないのか。何故女性は甘い夢を簡単にぶち壊すのか。何故弁当箱はさかさまに落ちるのか。何故文章に勢いが出てきた頃にPCはフリーズするのか。尽きない疑問に真っ向から打ち負かされ続けるnyarockのblog、チョコレート犬へようこそ。



ソガ、内田、金古、大岩、新井場、フェル、中田、本山、小笠原、隆行、バロンの4−4−2。

勝たなければ優勝はほぼ絶望、監督解任必至のこのゲーム、スタメンにはインド帰りの4人が全て並ぶ。しかもバロンと隆行の2トップ。市原戦であれだけ機能しなかった組み合わせを懲りずに試すのは理解不可能。しかも隆行は合宿に参加していたのだから練習でコンビネーションが良くなったってこともないはず。この辺り、Fマリの岡田監督が久保とアンの組み合わせを慎重に試していったこととは対照的。

前半、鹿島は致命的なパスミスを連発。特に金古。でも2トップ被りまくり、小笠原行方不明、不動のDMFとSBって状況を考えればある意味当然。もちろん金古は要反省。

このように繰り返し前目でボールを奪われて大久保、森島、古橋にかき回されてペースをセレッソに握られていたのだが、そんな中鹿島が唐突に先制ゴールを上げる。本山が中盤での一対一でマーカーを振り切って左足ロングシュート。本山が強烈な左足ロングシュート。本山が気迫溢れる個人技からの左足ロングシュート。1回じゃ書き足りない。それがバーに直撃、跳ね返りがGK羽田の頭に当たってゴール。1−0。

だがそれでもチームは好転せず、あっさり同点にされる。ペナ右角で古橋と内田が一対一、大久保のマークをしていた金古がヘルプに行くも簡単にフリーの大久保に通され、左隅に巻いたシュートを決められる。1−1。このシーン、金古の対応が中途半端だったのも確かだが、本来内田へのヘルプにはフェルナンドが行かねばならなかったのにフェルは足を止めてボーっとしていた。

その後はボールをキープしても決定機を作れないいつもの姿。そしていつも通りの失点。ダイアゴナルに走りこんだ古橋が体を捻って低いシュートを右隅へ突き刺す。1−2。最悪の雰囲気でハーフタイムへ。どうしようもない内容に観客は沈黙とブーイング。ここで一旦更新。


一応前半総括。前が動かないので出しどころが無い、高い位置で奪われる、切り替えが遅くてディフェンスが足りない、奪う位置が低くて遅攻になる、前が動かないので出しどころが無い、の無限ループ。目に付いたのは被る2トップ、金古のミスパス、機能不全のフェルナンドとそれに戸惑う中田、吹っ切れたドリブルを繰り返す本山。本山がガス欠したら虐殺されるなってな感じ。

こんな本山に頼りっぱなし。


後半、あれほど悪かったのに交代無しでスタート。当然グダグダ。隆行に代えて野沢を投入してちょっとリズムが変わったのだが本山が囲まれてファール気味に取られ、スルーパスで大久保に抜け出されてソガと一対一、股抜きでゴール。1−3。その大久保のコメント

自分の2点目はチームにとっては3点目だったので、あんまり嬉しくなかった。

全く意味がわかりません。


ともかく完全に気落ちしてしまったアントラーズの選手たち。殺伐とするスタンド。だがここでベンチが交代枠を一気に消費。金古→主将、バロン→深井。


その時の俺の心情
「2人とも90分持たないならどっちかベンチに置いとけ!」


中田が下がって右から内田、大岩、中田、新井場の4バック(マイボールの時は新井場がやや高め)、右本田左フェルのDMF(本田がフォアリベロ的になってフェルは捌きと飛び出し)、小笠原フリーで本山は3人目のFW、深井と野沢がトップでスペースを狙う形に。

色んな意味で後のない鹿島。動き回る深井に引っ張られて中盤がどんどん飛び出して行く。そして本田深井投入3分後、ゴール正面でキープした小笠原をフェルナンドが追い越してパスを受けて股抜きゴール。2−3。スタンド復活。

この時、早くキックオフさせる為に鹿島選手2人がボールを奪いに行ったのだが西澤が必死に掴んで渡さない。そこに突っ込んで来た本田主将がためらわずに西澤を突き飛ばしてあっさりボール確保。多少もめて西澤本田両主将*1にイエロー。自陣に帰る時に大久保辺りにちょっかいかけた可能性有り。主将恐るべし。

この一連の流れでスタンドはさらに沸騰。選手たちもアドレナリン全開でセレッソに襲い掛かる。セレッソディフェンス陣は動き回る深井、野沢、本山誰一人捕まえられず、中盤を空けてしまって小笠原、フェルナンドに自由にボールを持たせてしまう。完全な鹿島ペース。

そして後半27分、内田がディフェンスの裏に出したボールに野沢が抜け出し、ワンバウンドしたボールをダイレクトでニアサイドに正確なシュート。同点。叫ぶ俺。跳ねる俺。知らない人とハイタッチする俺。3−3。

リーグ初ゴールを決めた野沢は全身で喜びを表現。ゴール裏にアピールした後、逆転のために自陣へと喜びながら帰って行く。その時も空席の目立つバックスタンドに向けてガッツポーズを繰り返す。ボールはきっちりフェルナンドが拾って持って行く。呆然としてボールに気付かないセレッソディフェンス陣を見て勝利を確信。

時計が進むのも全く気にならない。絶対に勝つ。

後半35分、ペナ左角で深井が前を向く。この深井ゾーンでボールを持つのはこの日二度目。最初のチャンスではファーへのシュートを撃ち、枠外に外していた。ニアへ撃つのか?クロスか?縦に切り込むか?――――ファーへの巻いたシュート!2度目のチャレンジは綺麗な軌道でネットに吸い込まれていた。爆発!狂気する選手たち、乱舞するサポーター。メインからもバックからもゴール裏からも炎が上がったかのような錯覚を覚えた。4−3。

そしてアントラーズは残りの時間を引き篭もることなく前でボールをキープし、何度かのチャンスと2度ほどの危ない取られ方を演出するもゴールには至らず、このまま4−3で楽しい楽しい時間は終わった。MOM、NO.11深井正樹


スタジアムから駐車場へと歩く途中、興奮覚めやらずに熱く語る人たちをたくさん見かけた。久しぶりだ。以前は当然の光景だったのだけれども。肉食獣のように相手を引き裂き、切り裂くサッカーをまた観たい。フリーズして文が消えるのを1日に3回も体験したくないので選手評はもう書かない。本山主将野沢深井最高。


とりあえず監督の首は繋がった。だがこれで次節のスタメンを変更しなければ当然批判は続く。2トップとDMFの組み合わせ(もしくはバランスの変更)。楽しみにしている。チキンになるのは論外。

*1:途中出場なので主将はマーク着けていない。