NANA (矢沢あい)


南京錠ピストルズの「seventeen」。ヴィヴィアン・ウェストウッド


幸せな空間ってのには必ず終わりが来るんだけどその輝きは決して色褪せない―普遍的なテーマにのっとって壊れていく様には胸がつまった。僕も「もう一つのグラスを壊さなきゃ」って自然に思った。

別れのときは悲しみで胸がいっぱいになってしまうけれど、思い出すのはいつも二度と戻らないあの幸せだった時代のこと。記憶は喜びと悲しさを同時につれてくる。

ここから先はナナのそばに奈々が、奈々のそばにナナがいない物語。それを読むのはひどく疲れる行為だけど、それでも先を楽しみにしている。ナナと奈々がまた会える日が来ることを僕は心から願っているのだ。