停滞する小笠原満男

湯浅健二氏のコラムにて使用されている表現。小笠原は僕が最も愛する選手なのであるが、残念なことにその僕も湯浅氏と同じ感想を抱いている。それどころか、選手としてのクォリティが昨年終盤に比べて落ちているとさえ思う。


昨年終盤の柏戦、中田・名良橋怪我、秋田・大岩出場停止のため初めてキャプテンマークを巻くことになった小笠原は、周りの選手が全て頼りにならない中、一人でピッチ中を駆け回った。相手を追いまわしてボールを奪い、キープして時間を稼ぎ、相手のファールを誘い、左右に裁き、ミドルシュートを撃ち、一発スルーパスを狙い、ゴール前に顔を出し、また相手ボールを追いまわす、と、まるで鬼神のようであった。その情熱的な働きにジョルジーニョの姿を思い浮かべたのは僕だけではないだろう。当然のようにロスタイムにこぼれ球を左足ボレーで豪快にゴール、勝利。震えたね。小笠原が自分の殻を破った瞬間をこの目で見た!って思ったよ。


残念なことに今年はその姿を一度も見せてくれていないしシンガポール戦はとんでもない出来だった。今の小笠原に必要なのは休養と相談相手だと思う。保身で必死なトニ・セレは小笠原の相談相手としては役者不足だしジーコジーコジャパンのことで精一杯。だいたいこの二人は小笠原が停滞するはめになった直接の原因だし。となるとやはり、あの人しかいない。


ジョルジーニョ。スピリット・オブ・ジーコをそのまま体現していた選手。


小笠原が、そして鹿島アントラーズ全体が失ってしまったものを取り戻すのに最適な人だろう。98年以前の鹿島を知っている人全てが納得するはず。今こそジョルジーニョを呼ぶべきではないだろうか。ともかく、僕は今すぐ小笠原を海外に行かせるのは危険だと思う。失ってしまった大事なものを取り戻してからにすべきだ。


それに、フロントにジョルジさえ居れば監督がブラジル人じゃなくってもサポーターの理解を得られると思うし。テクニカルディレクターにジョルジーニョ、監督イビチャ・オシム*1なんてなったら、外国人選手ゼロでも僕はOK。うわー、見てえなあ。フロント、こんくらい無茶してくれねーかなあ。


この体制ならば必ずや「小笠原満男華麗なる復活」が見られるはず!妄想だけど。

*1:不愉快になられた市原ファンの皆様、妄想ですよ妄想。許して下さい。