鹿島アントラーズ

鹿島１−０柏

２万人以上の観客の中、久しぶりに鹿島らしいゲームだった。グダグダでチャンスを作れず最終ラインで跳ね返してセットプレーでの１点で勝利…ではない。鹿島らしさ、それは「闘争心を剥き出しにして局面局面で上回る」こと、だと僕は思っている。チームとしては不満もまだまだある。でもこのゲームは観ている方の心が熱くなるゲームだった。

１人の選手でこうも変わるものか。

マン・オブ・ザ・マッチは決勝ゴールの金古だったけれど僕ならば迷い無く鈴木隆行にあげる。ともかく素晴らしかった。ボールを取られないのは前から知っていたけれど、この日の隆行は何度も振り向いてゴールへと向かっていた。３人居ようとも突破にかかる姿は鹿島では長らく観られなかったから涙が出そうなほど感動した。

鹿島は遂に、前線での起点となり、常にゴールへの意識を持ってチームとファンを引っぱっていってくれるセンターフォワードを獲得出来たのだ。ディフェンスが前へ出せなくてだらだらボールを回している時に大岩に向かって両手を広げてアピールした姿には「俺に出せ！なんとかしてやる！」との強いメッセージを感じた。事実、隆行は常に「なんとか」していた。潰れ役になるだけで十分とか思ってたのは失礼だった。隆行、結果も出せよ。お前のゴールで鹿島を優勝に導いてくれ。

小澤普通。名良橋良し。メインウェポンとして活躍。左で作って右を走らせる川上殺法は有効。１対２の決定的ピンチも防ぐ。金古安定。地上戦が少なかったのもあり玉田に仕事させず。玉田は休め。大岩ポカあり。早めにフィードして欲しい。でも重要な選手。新井場まあまあ。どうやら野沢を相当信頼しているらしい。野沢とのワンツーを何度か見せる。名良橋へのサイドチェンジ良し。中田さすが。失点が減ったのは間違いなく彼のおかげ。あとはミドル打ってくれ。フェルナンドまあまあ。攻撃の時にはあと数メートル前で受ける意識を持って欲しい。本山良くない。シュートの意識が少ない。小笠原まあまあ。本山と変わりばんこにＦＷを追い越して欲しい。スペースで受ける意識が少なすぎ。キープ力さすが。野沢良し。第２の起点としてボールをさばく。大事なところで競り負けたのはいただけないけどコーナーからのカウンター時に相手に時間をかけさせたのはナイス。スタメンの資格有り。バロンはヘッドだけ。まだまだこれからだとは思う。岩政自分の仕事は果たす。監督はバロンを試したかったのも隆行を下げられなかったのもわかる。岩政投入もわかる。スタメンも納得。でも次は勝っていても深井を出して欲しい。スタメンはしばらくこのままがいい。

気になった点。前半、ディフェンス〜ＤＭＦ間でのパス回しでのミスからピンチを数度招くも柏の拙攻に助けられる。長いボールをもっと使った方がいい。ゼ・ホベルトにスカスカ抜かれるもドリブルがシュートにつながらないので怖さなし（後半からは止め始めてたし）。新井場は危ない場面でクリアせずに前へ蹴るのを止めて欲しい。もう１０回くらい見た。ディフェンスはセーフティファースト。主審は別の仕事を探した方が自分とみんなのためだと思う。後はテレビ観てから。